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「あした会えるさ」取材秘話(その10)

2012.02.04.17:42

「読んでいて、何度も涙が出そうになりました」
「涙、出なかったですか」
「いえいえ、実際は出ました」その女性はあわてて訂正しました。
女性は小学校の先生で、良い作品だとほめた上で、知人にと数冊買ってくれました。
「2点ほど本の中で、質問があるのですが?」と先生は訊ねてきました。
「な、なんでしょう」私はドキリとしました。
「1点目は、本当に幼稚園生が一人で列車に乗って通ったんでしょうか」
「今だったら、考えられないですよね。でも当時は、善隣幼稚園に遠くから何人も通っていたんですよ。
つまり、社会全体が園児を見守っていたんですよね。タローに対しても大らかでした」
昭和40年代の東小

「2点目は、タローが毎朝1年生のクラスを巡回するようですが、その上の学年は回らなかったのですか」
「はい、1年生だけです。どうも、いちばん近い年齢に飼い主の面影を見ていたのでしょう。この行動はずっと続いていました」
「やはりそうでしたか。その説明は文中になかったですが……」先生は首をかしげました。
「最初は、そういう文章を入れたんですよ。でも、考えて削りました。想像する部分を残したんです」と私は汗を拭きながら答えました。
先生はよく読んでいました。人に読んでいただく文章は、うかつに書けません。
また、あるノンフィクションライターから、感想を綴った手紙が届きました。
1800字ほどの、緻密な内容です。以下は、その抜粋です。
「……簡易な言葉で平易に書くということは、文章を書く人間としていかに大変であるかということを実感しています。
それを今回、いとも簡単に遂げてしまうのは……快挙です。
(中略)平易な文章で、感動深い物語を紡いだ力量に驚嘆しております。……」かなり褒めすぎています。
この書評の核の部分は、中略の箇所でかなり鋭い指摘をいただいています。さすがライターだなと思うところばかりで、こちらも読んでいて汗が出ました。
でも、これは自分の胸にしまっておく内容で、今後の創作活動に活かしたいと思います。
先生、ありがとうございました。
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まとめtyaiました【「あした会えるさ」取材秘話(その10)】

2012.05.13.17:10

「読んでいて、何度も涙が出そうになりました」「涙、出なかったですか」「いえいえ、実際は出ました」その女性はあわてて訂正しました。女性は小学校の先生で、良い作品だとほめた上で、知人にと数冊買ってくれました。「2点ほど本の中で、質問があるのですが?」と先生...

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No title

2012.02.11.22:58

わが家の拙いブログに訪問いただきありがとうございました。
まさか、「あした会えるさ」を書いた方に
見ていただけるとは思いませんでした。
びっくりしました。

タローのことは正直忘れかけていました。
本を読んで、懐かしさでいっぱいになりました。
飼い主が発見されたなんてすごいです。

ブログを拝見できて
取材秘話までみることができ
本当に嬉しいです。
ありがとうございました。


こちらこそ嬉しいです

2012.02.12.03:20

ご丁寧なコメントありがとうございます。

楽しいブログに出会えて嬉しく思いました。

本の評判もおかげ様で上々で、今週中に重版となります。

今後ともよろしくお願いいたします。
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Great gengorou

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